社内文書とは
社内の指示・命令・伝達・報告・届出、各部署間の連絡・会議などの役割を果たします。
目的を明らかにし、簡潔に作成するものです。あいさつは省略し、敬語は最低限とするのが基本です。
社外文書とは
取引先企業や一般の方々を対象とするもので、会社運営にとって大切なものです。
様式や形式を重んじ、敬語・慣用語を適度に用います。
発信者の地位・格を受信者に揃え、略称・略字・社内用語などの使用を避けて作成します。
- 受信者…各名称の区切りごとに行を改めると見やすい
- 文書番号…正式な書類であることを示す社交上の礼儀的なものには用いない
- 受信日付
- 発信者…発信者と肩書きを揃える
- 件名…一目でわかる件名をつける(社交文書には付けない)
- 頭語…相手に敬意を表す言葉
- 前文…時候・安否・感謝のあいさつを述べる
- 主文…「さて」などではじまる主要部分
- 末文…相手の健康と繁栄を祈り、愛顧を顧うあいさつ要件のまとめ
- 結語
- 別記…主文が煩雑となるおそれがある時に「記」として箇条書きで表す
- 締めの言葉
- 副文…簡単な書き添え
- 担当者…必要な場合のみ
「頭語・結語」と「前文・末文」
形式を知ったうえで、自分の言葉で自由に表現します。
「頭語・結語」の例
「頭語」手紙の書き出しに使用する言葉。手紙の内容によって使い分ける。
「結語」手紙の最後を締めくくる結びの言葉。頭語と対応してセットで使用する。
用途 | 頭語 | 結語 |
---|---|---|
一般 | 拝啓・啓上 | 敬具・敬白 |
急用 | 急啓・急白 | 草々・早々 |
前文省略 | 前略・冠略 | 草々・早々 |
丁重 | 謹啓・謹呈 | 謹言・謹白 |
返信 | 拝復・復啓 | 敬具・拝答 |
「前文」の例
<時候のあいさつ>
1月 | 新春の候/山々の頂きが白く新雪に輝く今日この頃 |
---|---|
2月 | 春寒の候/梅のつぼみもようやくふくらみかけ |
3月 | 早春の候/日増しに暖かさを覚え、春めいて参りました |
4月 | 仲春の候/春たけなわの季節となりました |
5月 | 新緑の候/若葉が目に染みる季節 |
6月 | 初夏の候/梅雨に打たれた紫陽花の花玉も色美しく |
7月 | 盛夏の候/厳しい暑さが続きますが |
8月 | 晩夏の候/残暑なお厳しい折から |
9月 | 初秋の候/日ごとに秋の気配が深くなります |
10月 | 仲秋の候/うららかな秋晴れの日が続く昨今 |
11月 | 暮秋の候/紅葉は今が見頃の季節 |
12月 | 師走の候/師走のあわただしい季節になりました |
- 安否をたずねるあいさつ
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- ●貴社ますますご発展の趣、お喜び申し上げます
- ●貴殿いよいよご活躍のことと拝察申し上げます
- ●皆々様にはますますご健勝のこととお慶び申し上げます
- 感謝のあいさつ
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- ●平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます
- ●この度は一方ならぬご指導をいただき誠にありがとうございます
- ●先日はご多用中にもかかわらず、誠にありがとうございました
「末文」の例
- 結びのあいさつ
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- ●まずは略儀ながら書中をもってお礼申し上げます
- ●末筆ながら、ご挨拶申し上げます
- ●今後ともご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます
- 内容のポイント
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- ●お悔やみ、お見舞い状は前文・末文を省略する
- ●陳謝・感謝の気持ちを強調するときは、前文を簡略化
- ●年賀状・暑中お見舞いなどに頭語と結語はつけない
封筒・はがきの書き方
表書きは第一印象を決定する会社の顔です。
宛名を書く時には誤字脱字はもちろんのこと、丁寧な字で書くことをこころがけます。
封筒・はがきの表書き
- 【表面】
「親展」などは宛名横の余白に書く。 - 【裏面】
社名・団体名は中央(継ぎ目)部分でもよい。 - 【裏面】
「〆」とするか、または封印を押す。
封書で書類などを発送するときには、必ず「送付書」を同封し、簡単なあいさつ文と送付内容を明記します。